墓石撤去・お墓の解体工事のやり方や、必要な事前準備を解説します。
墓じまいをする上で、墓石撤去にかかる費用は気になりますよね。
お墓の解体・撤去・処分にかかる費用の相場は、1㎡あたり約10万円程度と考えておきましょう。
墓石の処分は自分では難しいので、大事な墓石をちゃんと処分してくれる解体業者や墓じまい代行業者を選びましょう。
「墓じまい=墓石撤去」というイメージを持っている方が多いのですが、実は、お墓の解体工事・墓石撤去は、墓じまいの一連の流れの終盤部分にあたります。
墓石撤去を始めるまでに必要な事前準備のステップは以下の通りです。
まだ遺骨を埋葬していないまっさらな状態の墓石であれば行政手続きは必要ありませんが、たいていの墓じまいの場合、墓石を撤去したら、お墓の中に埋葬されていたご先祖様の遺骨を取り出して、他で供養しなおすことになります。(これを改葬といいます)
そのため、解体工事に取りかかる前に、墓地がある自治体の役所に遺骨の「改葬許可申請」を済ませておく必要があります。
そして、改葬申請をするためには、事前に改葬先(墓石から取り出した後にどこで供養するか)を決めておかなければなりません。
改葬許可証がない状態だと、工事業者や石材店は作業を始めてくれません。
お墓の解体業者選びと並行して、ご先祖様の遺骨の改葬先(永代供養のお墓)選びも進めていきましょう。
工事と永代供養の、両方の相談や無料見積もりを「終活・お墓の相談所 いのり」墓じまい相談フォームにて承っております。気軽にLINEで質問だけでも歓迎です。
事前準備で最も重要なのは、親族への事前相談です。
ご先祖様の遺骨が入っている墓石を取り壊すことに対して、難色を示す人もいるかもしれません。
だからこそ、まず最初に合意形成を取っておくことが大切です。
この段階での大切なポイントは、見積もりや業者選びなどの具体的な行動を起こす前に、まずは「墓じまいをしたい」と考えていることを伝えるということです。
決定事項の事後報告ではなく事前相談をすることによって、後々のトラブルに発展しづらくなります。
ご先祖様や故人の縁者にとって、お墓は思い入れのあるものです。
事後報告になってしまうと、「勝手なことをされた」「相談もなしに進められた」と心象を悪くしてしまう場合があります。
お墓の解体工事にかかる実際の費用やスケジュールなどは、後で詳細を詰めていけばよいのですから、まずは「お墓じまいをすること」に対する同意を得ておくことが大切です。
また、お墓があるお寺の住職にも話を切り出しておくとよいでしょう。
お寺とどのように話を進めたらいいのか不安な方は、「終活・お墓の相談所 いのり」墓じまい相談フォームにお問合せください。
相談者と住職の間に入ってトラブルを解決したことのある相談員がアドバイスいたします。
お墓の解体工事は、石材店や墓じまい業者が請け負ってくれます。
墓じまいの工事にかかる費用は、お墓の立地や大きさによって変わってきますので、業者や石材店に現地を下見してもらい、まずは工事の見積もりを取りましょう。
見積書や契約書をしっかりよく読み、内容に納得できたら契約を交わしてください。
不明な点があれば、契約前に業者に質問をしておきましょう。
もし、墓じまい業者や石材店のツテがない方や、業者選びに悩む方は、「終活・お墓の相談所 いのり」にご相談ください。
無料見積もりをお出しするだけでなく、他社の見積もりの解説やセカンドオピニオンも可能です。
墓じまいをするお墓から取り出すご先祖様の遺骨をどのように供養し直すか、墓じまいの申請や工事を始める前に決めておかなければなりません。
お墓に埋葬されていた遺骨は、供養や管理を第三者に任せることができる「永代供養(えいたいくよう)」にするのがおすすめです。
終活・お墓の相談所 いのりでは、お住まいの地域にある永代供養墓・樹木葬・納骨堂をご紹介可能です。お墓相談フォームより、利用人数や予算などお聞かせください。
地域別の永代供養の費用例を知りたい場合は、以下からご確認いただけます。
墓じまいをする予定のお墓がある地域の市役所・役場に、「改葬許可申請」を済ませておく必要があります。
詳しい手続きの手順は複雑ですので、「墓じまいの事前準備チェックリスト」や「改葬許可証の発行手順・手続きに必要な書類をわかりやすく解説」を参考にしてください。
改葬許可が下りたら、いよいよ墓石撤去工事に取りかかることができます。
今あるお墓からお骨を取り出す際、お寺のご住職やお坊さんを呼んで、墓石の魂抜きの儀式をしていただきます。
この儀式は「閉眼供養」や「性根抜き」とも言われます。
長年お骨を納めてきたお墓には、亡くなられたご先祖の念が込められていると考えられており、魂抜きを行わないままでは墓石の撤去工事を依頼しても多くの業者から断られてしまいます。
魂抜きのお布施は「お気持ち」と言われるでしょうが、一般的には3万円~5万円程度が一般的です。
お墓に埋葬されているお骨の数にもよります。
墓地の参道や周囲の墓石が傷がつかないように養生をして、重機を使ってお墓を解体・撤去していきます。
墓石撤去工事の立ち合いは不要です。
お墓の解体工事が進んだら、墓石の中に納骨されていたご先祖様の遺骨を工事業者から引き取ります。
墓石の内部が湿っていて、万が一骨壺の中まで汚れていたりカビてしまっていた場合は、遺骨を洗って乾燥させる洗骨業者にお願いするとよいでしょう。
洗骨の費用相場は2万円~3万円程度です。
引き取った遺骨は、改葬先へ車や電車で持っていき、供養しなおします。
最近では、日本郵便のゆうパックでなら運送で遺骨を移動させることも可能ですが、事前に改葬先と相談しておきましょう。
墓石撤去工事はだいたいの場合が請負契約になりますので、工事が完了したタイミングで料金を支払うのが基本となります。
業者によっては、着手金として半額程度の先払いを求められる場合もあります。
過去に「終活・お墓の相談所 いのり」で対応した墓石撤去工事の事例をご紹介いたします。
全国のお墓解体工事・墓石処分に対応しておりますが、都道府県ごとの費用の違いはありません。
あくまでお墓の大きさ・立地・周辺環境によってお見積りをお出しします。
見積金額:約27万円(税込)
重機を駐車できるスペースから離れている場合は、現地で墓石の解体と切断を行い、手押しの台車を使用してトラックまで運搬します。
もし駐車スペースからクレーンを伸ばせる距離にお墓がある場合でしたら、切断や手運びに必要な時間を抑えられるため、費用はもう少しお安くなります。
石の量や墓地の広さだけではなく、立地によっても費用は変わりますので、お見積りには現地調査が必須です。
見積金額:約60万円(税込)
普段は墓石を解体し重機で持ち上げて運びますが、こちらのお墓は山の上にあったのでクレーンを使用する事ができませんでした。
その場で解体と墓石の切断を行い、足場の悪い階段を50段以上も歩いて一つ一つ石材を手で抱えて運びます。
尺石(棹石の横幅が約30cm)と呼ばれる大きめの墓石に加え、墓誌と灯篭、卒塔婆立てもすべて現地で解体・切断し、手運びで撤去しました。
年輩の職人さんでは、危険で時間がかかる難所工事だったため、若いメンバーを揃え、短時間で一気に工事を終わらせる事で費用をカットしていきました。
見積金額:約18万円(税込)
墓石の解体撤去に加え、ご遺骨を取り出してさらし袋に入れ、納骨先のお寺までご遺骨を運ぶところまですべてお任せいただき総額18万円です。
遺骨を納めるさらし袋は、コストを下げるために代表の私が自らさらし布を切ってミシンで縫って制作しています。(通販で購入すると1枚1,000円以上しますが、自分で作れば200円程でできます)
こうした小さなコストカットを惜しまず行う事で、少しでもお安くお墓じまいをしていただければと思ってます。
お墓の撤去工事の費用は、お墓の大きさや処分する墓石の量、重機が入れる立地であるかなど、お墓の状況によって見積もりは変わります。
特に、工事用の重機がお墓の近くまで入れるかどうかで、見積もり金額は大きく変わります。
重機が入れない場所では、手作業で重い石や土砂を運んで撤去するため、作業の費用がかさみがちです。
墓石撤去工事の無料見積もりは、「終活・お墓の相談所 いのり」墓じまい相談フォームにお問合せください。
業者が見積もりを出すには墓地の現地調査が必要になりますが、いのりはスピーディに対応可能です。
お墓の解体工事の前に、閉眼供養を行います。
お寺の僧侶などを墓前に読んで、読経をしてもらいます。
墓石のお墓の閉眼供養のお布施は「お気持ち」になりますが、一般的には3万円~5万円程度を包むのが一般的と言われています。
そのほか、墓じまいにかかる費用について詳しくは「墓じまいの費用相場と平均総額を完全解説」をご覧ください。
墓じまいをする際、墓石の解体・撤去工事費用の一部を自治体から補助金を助成してもらえる場合があります。
ただし、墓じまいの助成制度を実施している自治体は、ごく一部です。
2024年に当社が調べた「自治体の墓じまい補助金制度の実態まとめ」では、以下の4自治体でしか墓石撤去の助成を実施しているところが見つかりませんでした。
助成金や補助金はあてにせず、墓石撤去工事を検討していきましょう。
墓石の撤去を外注する際、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
業者とコミュニケーションを取ったときの印象だけではなく、Google Mapなどで業者の評判や口コミなどの外部評価を確認することも大切です。
また、費用の透明性も重要です。
業者によっては、見積もりに内訳が書かれておらず価格の妥当性が不透明だったり、記載漏れがあって追加料金が発生したりと、トラブルにも繋がりかねません。
墓石撤去業者の選び方のポイントは以下の3つです。
墓じまいを進めるにあたって、墓石撤去だけではなく、永代供養選びや行政手続きのことなど、トータルで一括相談できる業者を選んでいただくと非常にスムーズです。
墓じまいの手続きや作業は多岐にわたるため、家族や親族間の合意の取りまとめ、新たな永代供養先の情報収集や下見、工事の見積もり取得、役所や寺院との改葬手続きなど、さまざまな段取りが必要になります。
お墓の解体を請け負ってくれる石材店や工事業者は、現場の職人気質の人も多いため、きめ細やかなサポートまで対応してくれるところはほとんどありません。
墓じまい全体について相談できる業者を選ぶことで、いちいち説明する手間もなく、困ったときに気軽に相談もしやすくなります。
「終活・お墓の相談所 いのり」では、墓石工事の無料見積もりはもちろんのこと、行政手続きのサポートや、永代供養のご案内、親族やお寺などの事情に沿ったアドバイスなど、墓じまい全般をトータルサポートしています。
気軽にLINEで質問だけでも歓迎です!
業者に色々と質問をして、真摯な対応かどうかを確認することが重要です。
墓石撤去の施工業者は、一人親方だったり、家族経営だったり、少人数の中小企業であることが大半です。
良くも悪くも業者ごとの違いがあるため、金額面だけではなく、対応に問題がなさそうか確認しておきましょう。
例えば、過去の施工事例をや費用の内訳について詳しく尋ねることで、業者の経験や知見を確認できるでしょう。
こちらに墓じまいの知識がないのをいいことに、対応が遅かったり、適当だったり、曖昧に言いくるめようとしてくる業者は避けたほうがいいです。
業者としっかりコミュニケーションを取ったうえで、不安のない状態で発注や契約に進んでくださいね。
墓石撤去業者を検討する際、過度に低価格の見積もりを提示してくる場合は注意が必要です。
低価格を提示する業者は、サービスの質や事業の健全性に問題がある可能性が高いため、不適切な処分や後々の追加請求などのトラブル発展するリスクが考えられます。
例えば、一般的な相場よりも格段に安い見積もりを出したてくる場合には、墓石の不法投棄をしている可能性が考えられます。
解体された石塔・外柵・基礎などは、通常は産業廃棄物として有料処分をしなければいけないのですが、その処分費用をごまかして、受注や利益を得ようとしている業者も残念ながら存在します。
また、最安金額で見積もりを出しておいて、工事が終わってみたら追加費用を請求されることも考えられます。
墓石撤去工事には、作業をしてみないと分からない部分も一定ありますので、「こういう場合は〇〇のための追加料金が発生する場合があります。その場合は〇万円くらいになるでしょう。もしそうなるようなら工事中にすぐに連絡します。」といったコミュニケーションが取れる業者でないと安心できません。
墓石撤去の費用相場をわかっている我々であれば、見積もりからちょっと怪しい感じがわかったりするのですが、一般の方には見極めは難しいでしょう。
終活・お墓の相談所 いのりでは、他業者のお見積りを第三者目線で解説したりセカンドオピニオン的にチェックすることもしていますので、不安な場合はご相談ください。
終活・お墓の相談所いのり編集部には、一般社団法人 日本石材産業協会 認定のお墓ディレクターや、一般社団法人 終活カウンセラー協会 認定の終活カウンセラーなどの有資格者が在籍しています。また、お墓・供養業界の外部の有識者のアドバイスや監修をいただきながら、正しい情報や役立つコンテンツの制作を信念としています。
一般社団法人 日本石材産業協会 認定のお墓ディレクター。供養のことで悩む一人ひとりと直接対話をして寄り添うために、「終活・お墓の相談所 いのり」を立ち上げ。これまでに、上場企業運営のお墓・終活サービスのカスマターサポートと法人営業を経験し、一般消費者と業者の双方への悩みや業界課題を解決するために奔走してきた。
ご相談者様のお悩み解決を一番に考え、専門家がお電話・LINE・メールなどで親身にお話しいたします。
相談は完全無料ですので、「終活・お墓の相談所 いのり」へお気軽にご連絡くださいね。
ご希望の方には、お墓・墓じまい・永代供養の見積もりもお出しいたします。
地域の墓石撤去工事に対応している業者の紹介や、都道府県の墓じまい相場情報を解説。
どのようにご先祖様の永代供養したらいいかをアドバイスいたします。
都道府県ごとに、寺院墓地や霊園・公営墓地、永代供養先のお墓をご紹介します。
お住まいの地域で人気のお墓や、墓石の選び方、相場情報がわかります。
私たちは、お墓・終活の相談サービスを通して、それぞれのご家族にとって安心できる・納得できる・満足できる最良の供養と弔いのプランをご提案してまいります。
お墓のお悩みを中心に、今まで1,000名以上の方のご相談を受けてまいりましたが、終活、お墓のお悩みは、ご相談者様ごとにまったく異なります。
ご家族構成や地域性はもとより、故人がどのような弔いを希望されていたのか、ご家族・親戚との関係性など、故人やご遺族を取り巻く環境や様々な事象を考えなければなりません。
更に、インターネットの利用者が増え手軽に情報が得られるようになった一方で、「あなたにとって最良の供養、弔いとは?」を考える機会が減ってしまったような気がいたします。
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